薄桜鬼

薄桜鬼
薄桜鬼

薄桜鬼はくおうき

土方:どうしても…残るのか。

斉藤:はい。

この会津藩あいづはんには真まことの武士の

魂たましいが息いきづいています。 人たち:そのための我われら盾たてとなります。

会津を 容保公かたもりこうをお頼み申す。

斉藤:武士として、この会津藩を見捨てるわけには行きません。

土方:武士として…か。耳が痛いてぇな。

斉藤:土方さんは見届けてください。

「誠まこと」の旗はたは今や武士の拠より所になっています。

新撰組は武士を導みちびくもの、道しるべです。

土方さんにはその道しるべを担になう義務があると思います。

土方:まったくよ。簡単に言ってくれる。

近藤こんどうさんといいお前といい、とことん俺に荷物を背負せお

わせやがる。 斉藤:一つお願いがあります。

土方:ん?

斉藤:会津に残った俺が「誠」の旗を掲かか

げることを許可してください。 土方:「誠」の旗を?

斉藤:武士の魂の拠り所。

武士の魂が根付ねづく この地ちに掲げたい。

土方:ふん。許すも許さねぇも、「誠まこと」の旗はたはお前の旗でもあるんだぜ。 お前は新撰組であり続つづける限かぎりな。

斉藤:土方ひじかたさん。

土方:離れていても、俺たちの魂は「誠まこと」の旗はたの元に一つだ。

それを忘れるな。

死に急ぐんじゃねぇぞ。

斉藤:あ...気遣きづかいに感謝します。

土方:お前たちが俺に託たくした新撰組、必ず最後まで見届けてやるよ。 斉藤:はい。

千鶴ちづる:斉藤さいとうさん、今まで、本当にありがとうございました。

斉藤:土方さんを頼む。

千鶴:大丈夫です。だって…土方さんはこうしても、死ぬような人じゃ…あり

ません。だから、斉藤さんも死なないでください。

斉藤:もちろんだ。新撰組の名なにかけてな。

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