北京放送20110323

こちらは、北京放送、中国国際放送局です。

中国リポートの時間です。

インフレ予想が上昇し、社会の食料価格が大幅に上がるにつれて、中国の農業生産も今年は複雑な状況に直面しています。

それに加えて、この冬から春にかけての干魃など、自然災害により、農業生産コストが増えっています。

このため、中国政府は、食料の安定生産を確保し、市場に安定した供給をするための一連の措置を講じています。

今日の中国リポートはこれについてお伝えします。

このほど、国務院常務委員科により、今年の食料生産の目標が定められました（さだめられました）。

それによりますと、今年は、食糧栽培（さいばい）面積は昨年の水準（すいじゅん）を保ちながら（たもちながら）、生産量を５億トン以上にするということです。

この目標について、中国社会科学院農業発展研究所の李国生研究員は、楽観的な見通しを持っています。

「２０１０年は自然災害に見まわれ、夏の食糧は０.３パーセント減産（げんさん）となりましたが、今年は、本来の生産力を十分に発揮（はっき）しなければなりません。

仮に（かりに）、夏の食糧生産量及び（および）水稲（すいとう）生産量が通常の水準に達することができ、また、秋の食糧生産量が昨年並みのレベルを保つことができれば、５.５億トンの生産量に達することが予想されます。

」この目標に達成するため、国務院の解良玉副総理は２２日農業支援策の強化や食糧、農業
機械への補助金（ほじょきん）の増加を強調しました。

更に、農業技術者（ぎじゅつしゃ）の待遇（たいぐう）を向上させる（こうじょうさせる）などを勧めいくということです。

一方、李研究員は目標達成における注意点について、自然災害の影響や農民の食料生産意欲、及び農業基盤（きばん）設備などをあげています。

「食料生産高（だか）に影響を及ぼす最大の要因は自然災害です。

また、国の基盤設備がうまくいかされず、干魃に対抗するのに、農民自身が力を費やさ（ついやさ）なければならず、食料生産の意欲が上がりません。

更に、ここ数年、農業労働力や土地、生産物資などのコストが上がっているも挙げられます（あげられます）。

」
李研究員によりますと、目標達成のため、栽培面積や空地（くうち）の確保、水利施設建設の強化、農業技術の普及、生産物資の供給、非常の監督などをしっかりと進めなければならないと強調しました。

また、中国食糧は７年連続で生産量が増え続けており、食糧の備蓄（びちく）が十分であることから、食料価格の高騰（こうとう）が供給が不足しているためでなく、一部の人の悪質（あくしつ）な言動（げんどう）によるものだと指摘されています。

食糧の安定した増産は物価やインフレと密接に（みっせつに）関連しているだけに、その意義の重大さは明らかだと強調しています。

中国リポート、今年の食糧安定生産についてお伝えしました。

アナウンス担当は王秀格でした。