第02讲『日本文学史』(古代後期)

平安時代末期の保元元年7月（1156年7月）に地位をめぐる確執から後 白河天皇と兄の崇徳上皇が対立し、双方の武力衝突に至った政変である。
平治の乱（へいじのらん）
平安時代末期の平治元年12月9日（1159年1月19日）より発生した、院 近臣らの対立により起きたクーデターである。
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摂関政治
摂関政治
平安時代中期に、藤原氏が摂政(せっしょう)・関白(かんぱく) となって、行った政治(せいじ) 。
日本文学史の時代区分
大和・奈良時代 （ 391 ～ 794） 古代前期 上代（上古） 古代 古代 平 安 時 代 （ 794～1192） 古代後期 中古 鎌倉・室町時代 （1192～1603） 中世 中世（近古） 中世 中世 江 戸 時 代 （1603～1867） 近世 明治・大正時代 （1867～1925） 近代 昭和・平成時代 （1925～2009） 現代 近世 近代 近世 近代 近代
るものも現れて、新しい時代の到来を予感させている。
解説
「今様」（いまよう）
平安時代中期から鎌倉時代初期にかけ て流行した民衆の中から生まれた新興の 歌謡で、平安時代中期に発生。今様とは 「現代風、現代的」という意味であり、当 時の「現代流行歌」という意味の名前で あった。歌詞が、7、5、7、5、7、5、7、5で、 1コーラス（合唱）を構成するのが特徴。 様々な歌詞が生み出された。平安時代末 期には後白河法皇（ごしらかわてんの う ）が愛好し、法皇自身も熱中し過ぎて 喉を痛めたことが史書の記録に残されて いる。また、法皇が編纂した『梁塵秘抄』 の一部が現代に伝わっている。
風土的環境
加茂川 高野川
桂川左岸から見た葛野大堰
洛中洛外図
唐風と国風
平安初期は、弘仁期（ 810～824）を中心とする唐風文化の影響で、 漢詩文が流行し、勅撰集が出された。しかし、やがて、唐の文化の消 化が深まるにつれて、国風的なものがしだいに興った。仮名文字の 発達につれて、和歌に対する関心も深まり、貴族の間に歌合わせが 行われるようになり、十世紀にはいってからは、『古今和歌集』以下 の勅撰集が撰ばれて和歌の流行をもたらした。
解説
平安京遷都 奈良・平城京から長岡京への遷都は、784[延暦3]年の事である。しかし、こ の京で不吉な出来事が立て続いて起こったため、わずか10年で廃都され、 794[延暦13]年10月22日[辛酉]に平安京へ遷された。ここに、1867[慶応3]年 の大政奉還に至る千年の都・京都の歴史が始まる。 大化の改新 飛鳥時代の孝徳天皇2年春正月甲子朔（西暦646年）に発布された改新の詔 （かいしんのみことのり）に基づく政治的改革。中大兄皇子（後の天智天皇） らが蘇我入鹿を暗殺し蘇我氏本宗家を滅ぼした乙巳の変（いっしのへん）の 後に行われたとされる。天皇の宮を飛鳥から難波宮（現在の大阪市中央区） に移し、蘇我氏など飛鳥の豪族を中心とした政治から天皇中心の政治への 転換点となったとされる。また大化は日本最初の元号である。つまり日本と いう国の起源がこの時代にある。
十世紀後半には、藤原氏の摂関（せっかん）政治が常置（じょうち） されるようになり、藤原氏の独裁政治が行われるようになった。一方、 中央に志を得られない貴族は地方に土着して勢力を得たが、桓武天 皇の子孫である平氏と、清和（せいわ）天皇の流れをくむ源氏とが、 特に有力であった。 一世紀余りもつづいた摂関政治は、白川法皇（しらかわほうおう）が 院政をとるに至って力を失い、源平二氏が中央に勢力を得るように なった。そして、保元（ほうげん）（ 1156）、平治（へいじ）（ 1159）の両 乱を経て、平家一族の世となったが、その政治や文化は貴族の模倣 にすぎず、まもなく源氏によって滅ぼされたのである。
社会的背景
律令国家は、すでに、天平時代に動揺をきたし、その退廃を打開する
ために、平安京遷都が行われた。平安初期は、なお唐文化の影響が強 かったが、遣唐使は桓武（かんむ）・仁明（にんみょう）天皇のとき派遣さ れただけであり、やがて、しだいに日本的な文化が現われるようになっ た。政治においても、日本化した法令である格式によるようになり、律令 以外の官の勢力が強くなって、天皇を中心とする政治体制はしだいに崩 れていった。そして、大化の改新および平安京遷都に最も功労のあった 藤原（ふじわら）氏はその荘園（しょうえん）を拡大して勢力を増し、他氏 を圧倒して、権力を確立していった。藤原良房（ふじわらのよしふさ）は、 人臣（じんしん）として、はじめての摂政（せっしょう）となり、やがて子基 経（もとつね）は、関白（かんぱく）となった。
中
世（鎌倉・室町時代）（1192～1603） 元代（1279～1368）
現
代（昭和・平成時代）（1925～現在） 現代文学（1918～現在）
時代区分
延暦（えんりゃく）十三年（794）桓武（かんむ）天皇（50代） の平安京遷都 から、建久（けんきゅう）三年（1192）源頼朝 （みなもとのよりとも）が、鎌倉に幕府をひらくまでの約四百年 間、すなわち、平安時代の文学をいう。 【注】784年（延暦3年）強まってきた寺社勢力からの脱却のため、桓武
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摂政（せっしょう） 摂政とは、君主制を取る国家において、君主が幼少、病弱、国都不在な どの理由で政務や国事行為を行うことができないとき、君主に代わってそれ を行う（政を摂る）こと、またはその役職のことである。多くの場合、君主の後 継者（皇太子など）、兄弟、母親、あるいは母方の祖父や叔父などの外戚が 就任する。 関白（かんぱく） 関白とは、天皇の代わりに政治を行う職である。 律令に本来規定された 官ではない令外官（りょうげのかん ）であり、実質的に公家（くげ）の最高位 であった。敬称は殿下（でんか ）。殿下は陛下（へいか）に次ぐ第2位の格式 とされる敬称。
任课教师：张予娜
古代後期
（794～1192 ）
日本歴史の時代区分
縄 弥 大 文 時 代 生 時 代 和 時 代 古墳時代 飛鳥時代 奈 良 時 代 平 安 時 代 鎌 倉 時 代 室 町 時 代 安土・桃山時代 江 戸 時 代 明 治 時 代 大 正 時 代 昭 和 時 代 平 成 時 代 （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ （ 約１万年前ころ～2300年ころ ） B.C.2300年ころ～A.D.239年 ） 239 ～ 672 ） 239 ～ 593 ） 603 ～ 701 ） 701 ～ 794 ） 794 ～ 1192 ） 1205 ～ 1333 ） 1333 ～ 1573 ） 1573 ～ 1600 ） 1603 ～ 1867 ） 1868 ～ 1912 ） 1912 ～ 1925 ） 1925 ～ 1989 ） 1989 ～ 現在 ）
解説
法文歌（ほ讚の形式で、七・五（また
は八・五）の4句からなり、仏教の法文について詠んだ歌。ほうもんか。梁 塵秘抄の今様は、大別して仏をたたえる法文歌(ほうもんか)と雑(ぞう)と 呼ばれる世俗の歌に分けられます。
解説
院政（いんせい）
院政とは、在位する天皇の直系尊属である太上天皇（上皇）が、天皇 に代わって政務を直接行う形態の政治である。上皇は「院」と呼ばれた ので、院政という。特に白河上皇（しらかわてんのう ）の1086年から 平家滅亡の1185年頃までを「院政時代」と呼ぶことがある。
保元の乱（ほうげんのらん）
宮廷女流文学
藤原氏は、皇室の外戚としての立場を確保するために、その娘を入 内（じゅだい）させて、后妃（こうひ）にしようとしたため、侍女（じじょ）とし て才能のある中流貴族の女子が要求された。しかし、彼女たちの地位 は不安定であり、愛情、人間関係にも不満が多かったので、女子の人 生を見る目は鋭くなり、その深い教養とあいまって、文筆にすぐれたも のが輩出した。こうして藤原氏摂関政治の全盛であったころに、後宮を 中心として、「もののあわれ」や「をかし」の情趣を基調とする女流文学 が栄えたのである。 「もののあわれ」：文学理念の一つ。「もの」即ち対象客観と、「あわれ」即ち感
摂政(せっしょう)と関白(かんぱく)
藤原氏は代々その娘を天皇の妃（きさき）にし、その子を天皇 に立てて、天皇の外戚(がいせき) となり、皇室との関係を深め、 他の有力な貴族を退（しりぞ）け、政治の実権を握るようになる。 藤原氏は天皇が幼いときは摂政(君主に代わって政務を行う)、成 人のときは関白（一切の、政務に関する奏文を天皇のご覧に供す る前に特定の権臣（藤原基経 ふじわらのもとつね）が、関〈あ ずか〉り、意見を白（もう）すとなり、天皇に代わって政治を行 う。これを摂関政治(せっかんせいじ)という。
小野小町
平安時代 初期の歌人。 六歌仙およ び三十六歌 仙の一人。 絶 世の 美女 とされる。
平安末期の文学
物語は退廃的な平安末期の世相を反映して、新奇な趣
向も試みられたが、だいたい『源氏物語』の模倣に終始し
た。一方、過去の盛時を回想する歴史物語が作られた。ま た、古今（ここん）内外の説話を集めた『今昔物語』や、今 様（いまよう）、法文歌（ほうぶんか）を集めた『梁塵秘抄』な ど、在来の貴族文学とはちがった庶民的な息吹を感じさせ
唐風と国風
古今和歌集
一方、文学意識の高まりと、和文にふさわしい仮名文字の発達は、 散文の急激な発展を促（うなが）した。すなわち、『竹取物語』が出て、 作り物語の先駆となり、また、『伊勢物語』のような歌物語も成立した。 また、紀貫之が女子をよそおって、『土佐日記』を書き、ここに、日記 文学が生まれた。以上の作品は、ほとんど男子の手になったもので あるが、やがて、男子に代わって、女子みずからの手で、すぐれた文 学が作られるようになった。
情主観の一致する所に生じる調和的情趣の世界。優美・繊細・沈静・観照的の 理念。【中】感动、共鸣。心物交融、情景交融。
「をかし」：明快、清新、趣があるなど。