シャングリラ

シャングリラ
世界遺産としての麗江を出たばかり、また一つの世界遺産を誇るところへ行きます。

というと金砂江を跨り、西北へまた200キロぐらい行けば迪慶（ディチェン）チベット自治県に到着しました。

雪山が聳える峡谷、神秘的な寺院、森林と湖、麗（うるわ）しい草原、そして羊が群れなす世界。

我々が思い描いてきた桃源郷の情景と見えました。

ここは寒帯気候ですから、雪山も草原もよく目にあたり、雰囲気も麗江と一変したのです。

雄渾たる風景に観光客は心をひかれて、ますらおぶり風の自然が迫力いっぱいに視覚に衝撃を与えてくれました。

香格里拉(中甸)は迪慶チベット族自治州の州都で、昆明からは約700キロ、雲南省の北西部に位置する。

標高は3276メートル。

年平均気温5.4℃。

チベット高原の南東部に位置していて、西北から西南に傾斜している。

2500－4000ｍの地域が66.7％、4000ｍの地域が26.3％と、高度があることも特徴。

したがって、草原が多く、チベット族の遊牧民がたくさん暮らしている。

自治州の北西には6000ｍを越える山が13峰あり、太子十三峰と呼ばれている。

もっとも高い峰の標高は6740mで、古来よりチベット族の信仰の対象とされてきた。

香格里拉(中甸)は鉱物資源、動植物資源が豊富。

特産品は、ヤク、裸麦、そして漢方関係が豊富（冬虫夏草、天麻、雪茶…）。

忘れてはいけないのが松茸。

香格里拉とはチベット語で心の中の日月という意味を表す。

「シャングリラ」とは、英国の著名作家ジェームス・ヒルトンが1933年に発表した小説「失われた地平線」の中で描いた恒久、平和、安らぎの地だ。

同小説の舞台とされる雲南省迪慶西蔵（チベット）族自治州の香格里拉（シャングリラ）県には、森林に覆われた湖、雪山に囲まれた草原が広がる。

1997年、雲南省人民政府はヒルトンの小説に書かれた理想郷「シャングリラ」が、雲南省迪慶西蔵族自治州に当たると世界に宣言した。

雲南省の北部は、ヒマラヤ山脈の東の端にあたり、金沙江（長江）、瀾滄江（メコン川）、怒江（サルウィン川）というアジアを代表する3本の大河が山脈を挟んで南へと並行して流れている。

三江並流の世界奇観を作り上げった。

2003年7月2日に、パリで行われたユネスコ世界遺産大会で、中国雲南省北西部に位置している｢雲南保護区群の三江並流(Three Parallel Rivers of Yunnan Protected Areas)｣自然景観がユネスコの｢世界遺産｣に収録された。

中国29番目の世界自然文化遺産となっている。

西蔵族、納西（ナシ）族、イ族、白族、回族など13民族が暮らし、それぞれの風俗習慣や伝統が今に残されている。

見所
帰化寺
雲南省最大のチベット仏教寺院・松賛林（ソンツェンリン）寺は県の市街区から五キロ離れたところに位置するのです。

1679年から創建され、1681年が出来上がりました。

第五代のダーライラマによって、正式に「噶丹松赞林」と名付けられました。

「葛丹」は黄教祖師宗喀巴の建てた甘丹寺と関係があることを意味し、「松賛林」は天界の神様が遊ぶ地を意味する。

宝殿には1600人の僧侶が同時に修行できるほどの広さがあります。

観光する際には壁に描かれた仏画の解説を聞いた後、聖水を受け頭を濡らす。

最上階では活仏を拝んだ。

チベット仏教では何でも左が先であるそうだ。

お寺に入るのも左足から、聖水を受けるのも左手、マニ車を回すのは右回り(左から右へ)、そしてお寺を出るときは右足から。

納怕海
次に納怕海（ナパハイ）へ。

ここは乾期の間は草原だが、雨期になると湖と化す。

まだ雨期に入ったばかりで草原が広がりヤクが草を食んでいた県内から北西約10km行ったところにある季節湖である。

乾季と雨季で大きさが変わり､夏は湖だが10月から3月までに､完全に干上がって草原となる、海抜は3266メートルで、自然保護区になっている。

茶馬古道が通らなければならない納泊海には、毎年沢山の希有なオグロヅルが飛んで来る。

オグロヅルはここが美しいから美女と化けて、ここに住むようになった伝説がある。

ここで、無限の草原、青々とした湖水、遠方の青い山、雲のような牛羊の群れが見られる。

これらは奇異な色彩を成している。

白水台
白水台は中甸から100ｋmの距離にあり、豊富な森林資源と生物資源を持っている自然保護区である哈巴雪山の麓に位置し、ナシ族の人が沢山住んでいる「白地」というところである名前のとおり山の斜面に沿って白い石灰岩が棚田を形作り、その上を透き通った水が流れる景勝地である。

ちょうど四川省にある黄竜のミニ版という感じである。

またここは、ナシ族の東巴文化発祥の地とも言われる。

祭祀の址が残っていた。

白い台地と農村の風景がマッチして爽やかな風景である。

泉水に含む炭酸カルシウムの白い沈積物が地面に覆っていて、カルスト地形の奇観を形成してある。

碧塔海
碧塔海自然保護区は香格里拉(中甸)県城から32km離れ、海抜約3539m、湖面は東西の長さ約3000m、南北の平均幅700mの高原湖である。

碧塔海はこの土地に女性的な艶（なまめ）かしさをもたらした。

碧塔海は毎年5月から7月にかけて色とりどりの石楠（しゃくなげ）の花は咲き乱れ、花びらは湖の水面に落ち、常に微量毒素を帯びる石楠の花びらを飲み込んだ魚は酒に酔っ払ったように水面に漂っている。

それは碧塔海特有の「石楠魚酔」という奇観である。

梅里雪山
雲南省と西蔵（チベット）自治区の境に位置する梅里雪山は美しい風景と多種多様で豊富な生物で知られる。

徳欽県東北10kmに位置し、ここに海抜6000m以上の峰が13座あり、海抜6740mの喀瓦格博峰は雲南省の最高峰である。

喀瓦格博峰はチベット語で“雪山のお神様”の意味、チベット仏教の聖地である。

伝説によれば、それは寧瑪派の分派の伽居巴の保護神で、チベット地方の八大神山の一番なので、毎年の秋末から初冬にかけて、遠い所のチベット、青海、四川、甘粛からの大勢な参拝者が来て参詣して、匍匐して山に登る様子が感嘆させる。

梅里雪山は、地球上の温帯生態系統の中でも最も生物多様性を持っている地区であるだけでなく、また多様な文化を有する地区でもあると認識し、これらの生物と文化遺産の保護は、世界的な意義を持つとみている。

「世界自然遺産」を申請している国家クラス重点風景名勝区の「3江合流」の主要な名所として、梅里雪山は雲南省北西部の新しい観光ホット・スポットとなりつつある。