2007年日语能力考试2级读解文法
日语能力考N2读解练习255

小编为大家带来一篇日语能力考N2读解练习与讲解,希望能帮助备考N2的考生做阅读专项练习,攻下能力考阅读大关,不要错过这个系列哦。
現代の父親は極端にいえば二つのパターンに分けることができよう。
その一つは逃避型。
仕事を理由に子供のことはすべて母親に押し付け、自分は知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいるというタイプだ。
そして、ほかのもう一つは保父型とでも名付けようか。
積極的に、自分が主になって育児に教育にしつけに活躍するというタイプである。
当然、この二つはどちらも、ある意味で「父親らしさ」を失っている。
逃避型は他人的すぎるし、保父型の場所は母親的でありすぎるわけだ。
これでは、子供にとって両親のいる意味がない。
【問】この分の筆者は、父親はどのようにあるべきだと考えているか。
1. 父親は母親とは異なると独自の役割を担うべきだ。
2. 父親は母親と育児の責任を分担するべきだ。
3. 父親は教育者としての役割を担うべきだ。
4. 父親は育児にかかわるべきではない。
答案:1. 父親は母親とは異なると独自の役割を担うべきだ。
关键句[当然、この二つはどちらも、ある意味で「父親らしさ」を失っている。
]由此可见作者对这两种类型的父亲都不赞同。
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2005年日语能力考试2级真题-读解文法

2005年日语能力考试2级真题読解・文法(200点 70分)問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
答えは、1234から最も適当なものを一つ選びなさい。
私たちの時間の感覚は、人によって、また立場によってもかなり違います。
電話でよく「少々お待ちください」と言って待たされます。
3分待たされたとしますと、待った人の感覚ではその3倍、9分ぐらい待たされた気がします。
この時、待たせた方は実際が3分でも、その3分の1の1分ぐらいにしか感じないのです。
つまり待たせた人と待たされた人の時間感覚の差は( ① )倍にもなるのです。
そのことをよく承知したうえで「お待たせいたしました」を言わないと、②お客さまを不快(注1)にさせることになります。
本来、時間に対する日本人の感覚は、きわめて(注2)神経質(注3)だと言われます。
交通機関(注4)のダイヤの正確さなどにもそれがよく表れています。
ところが、その反面、日本語の中にはきわめて曖昧に時間を伝えることばが数多くあります。
「しばらくお待ちください」「のちほどお電話さしあげます」「まもなく着くと思います」「少々時間をください」などの言い方は日常的によく使われています。
応対の中で「③のちほどこちらからお電話さしあげます」と言った数人の人に、「『のちほど』というのは何分ぐらいの時に使いますか?」と訊ねたことがあります。
驚いたことに答えは千差万別(注5)です。
2、3分、10分か15分、30分ぐらい、1時間、2、3時聞、その日のうち、最大1週間以内と答えた人もいます。
そして、「のちほど」と言われた相手の客も「のちほどって何分後ですか」と聞き返す人は皆無(注6)に近いのです。
「ではよろしくお願いします」で終わってしまいます。
客の方が「のちほど」を何分ぐらいと理解したかです。
言った方に④それだけ幅があるのですから……。
「のちほど電話すると言ったから、出かけないで待ってるのにかかってこないじゃないか」と苦情になったこともあります。
日语能力考N2读解练习166

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人間関係で悩んでいるすべての人にお伝えしたいのは、「ひとりになる。
そのほんの少しの勇気を持つことができれば、人生は豊かになる」ということです。
いつも世間の目を気にし、まわりに合わせて生きていくのは非常に息苦しい人生です。
そんな生き方を改めて「ひとりでもかまわない」「別にまわりにどう見られたっていい」「友達がいなくたってだいじょうぶ」と思えるようになれば、のびのびと自分らしく、たくましく、しなやかに生きていくことができるはずです。
諸富詳彦「孤独の力」による筆者がここで最も言いたいことは何ですか。
1.自分らしく生きるためには、世間の目を気にせずに自由自在に過ごすべきだ。
2.人間関係で悩んでいる人は友達との付き合いをやめ、一人暮らしをしたほうがいい。
3.まわりのことを意識しながら生活するより自分ひとりで生活したほうが経済的にも楽でいい。
4.他人の目を気にせずに一人でいられる勇気を持っていれば、人生は豊かになっていく。
正解:4概要:对于那些因为人际关系而烦恼的人,我的建议是:学会独处,哪怕有了些许独处的勇气,人生自然就回丰富起来。
如果总是在意别人的看法,迎合别人去生活的话是很痛苦的。
如果能够换一种思考方式,想到“自己一个人也没有关系”,“不管别人怎么看都行”,即使没有朋友也没有关系,这样就能过活的自我,活的潇洒,活的坚强。
解析:作者最想说的是什么?选项1,“要想活出自我,就不应该在意世俗的看法,自由自在的生活”,「世間の目を気にせず」不是作者最想说的内容,「ひとりになる」才是最主要的内容。
选项2,「友達との付き合いをやめ、一人暮らしをしたほうがいい」与文章所表达的意思不同,文章是说“要有独处的勇气,退一步想,即使没有朋友也不要紧,而不是说”拒绝与朋友间的交往,过单身生活。
日语能力考N2读解练习648

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一旦ケータイを使い出すと、だれしもたいへん奇妙な感覚に襲われるようだ。
①常に自分の側に置いておかないと、落ちつかない気分になる。
大事なのはメッセージではない。
それどころかメッセージが来るかどうかということですらない。
メッセージがもたらされるチャンネルが確保されているかどうか、という点に関心があうようだ。
一昔前までの社会生活であれば、人々は顔と顔を合わせて、互いに自分たちの情報や考えを交換し、共通点を見出しては共感したり、連帯感を抱いたり、あるいは反発しあったりするのが普通だった。
②だが、今は違う。
メッセージなど大して意味を持たない。
どこかに帰属しているという認識を持てなくなり、規範や共有できる価値観を失った現代人は、他者とのつながりを求めて、無数の外部の他者を結びつけている媒体にすがりつくこととなる。
このケータイは膨大な人間をネットワークに包んでおり、無数の他者と同じ対象を見たり、聞いたり、情報を共有している。
この同じ回路を共有しているということで、自己の帰属欲求を満足させようとしているのである。
だから、ケータイという他者と共有するチャンネルがないと、人は不安に陥るのである。
(正高信男「ケータイ依存で退化した日本人」より)1、①「常に自分の側に置いておかないと、落ちつかない気分になる」とあるが、それはなぜか。
1 ケータイがないと、様々新しい情報が手に入らなくなるから。
2 ケータイがないのは、他者と自分を結びつける回路がないのと同じだから。
3 ケータイという媒体がないと、他者にメッセージが送れないから。
4 ケータイがないと、他者と同じ対象を見たり聞いたりできないから。
正确答案: 2 ケータイがないのは、他者と自分を結びつける回路がないのと同じだから。
1993年日语能力考试2级读解文法

1993年日语能力考试2级读解文法読解.文法(200点70分)問題1次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
答えは、1、2、3、4から最も適当なものを一つ選びなさい。
この文章は、取材(記事などを書くために、人から話を聞くこと)について書かれたものです。
最も大切なことは、自分がその相手から聞くべきことを知っておくことである。
これはあまりにも当たり前のことで、人に話を聞こうとする場合の当然の前提だから、とりたてて注意を払うべきことではないと思われるかもしれない。
しかし、私にいわせれば、これ以上に本質的に大切なことは何もなく、あとは大部分が鎖末な(注1)テクニック論である。
「問題を正しくたてられたら、答えを半分見い出したも同然。
」とよくいわれる。
これはまったく( ①)。
同様に、聞き取りに際しても、聞くべきことがわかっていれば、半分聞き出したも同然なのである。
最近私は、人に取材するばかりでなく、人から取材されることも結構多くなった。
②それでわかったことは、自分で何を聞くべきかが充分わかっていないで人にものを聞く人間がいかに多いかである。
「いかがですか?」「ご感想をちょっと……」と水を向ける(注2)だけで、相手が何かまとまりのあることを当然にしゃべってくれるものだと思い込んでいるおめでたいジャーナリストがあまりにも多いのだ。
まるで③こちらがラジオかテレビのような機械で、「きっかけの一言」というスイッチを入れると、あとは自動的に番組が流れ出てくるものとでも思っているかのようだ。
こういう人が多くなったのも、④テレビの悪影響だろうと思う。
テレビのインタビユーというと、実際、一言水を向けるだけで、べらべらまくしたてる人が大部分なのだ。
世の中にはしゃべりたがりの人が多いのも現実だが、テレビの場合は、編集をしたり、事前の打ち合わせをしたりしているから、しゃべたがりでない人もしゃべりたがりのように見えてしまう。
私にしても、ほんとは非常に無口の人間なのだが、テレビを通してしか知らない人はよくしゃべる男と思っていることだろう。
日语能力考N2读解练习136

日语能力考N2读解练习136
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問題:次のフゔックスを読んで、後の問いに答えなさい。
(注1)発信者:发信者
(注2)本状:这封信
(注3)件:事情
(注4)未納:未缴
(注5)請求書:账单
(注6)控え:副本
問1 ( )にいる言葉として最も適当なものはどれか。
1 なっていただきます
2 させていただきます
3 していただきませんか
4 させていただきませんか
問2 このフゔックスの内容について正しいものはどれか。
1 旅行代金に変更があった。
2 旅行代金を申し込み者に知らせていなかった。
3 旅行代金の請求書の控えを2枚目に送った。
4 旅行代金の支払方法は決まっていない。
正解:
問1 2
問2 3
翻译
一直承蒙您的抬爱,非常感谢。
关于先前电话里所说的那件事情,您申请所需的旅游费用还没缴纳。
现立刻把请求书的副本给你传真过来,请在确认金额之后,向指定的银行账户汇款。
另,汇款截止日期是12月8日。
以上就是日语能力日语能力考N2读解练习136的相关内容,阅读没有更好的办法,基本知识掌握牢固的前提下要多做练习,把握做题规律,祝各考生取得一个好成绩。
日语能力考N2读解练习147
日语能力考N2读解练习147日语能力考N2读解练习147小编为大家带来一篇日语能力考N2读解练习与讲解,希望能帮助备考N2的考生做阅读专项练习,攻下能力考阅读大关,不要错过这个系列哦。
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
答えは、1、2、3、4から最も適なものを一つ選びなさい。
経済原理の教育現場への無理な導入よりも、もっと根本的で深刻な問題は、子どもが一人の人間、大人と同じ人格を持った存在として尊重されていないことでしょう。
実は日本では、大人と同様に心に大きな問題を抱えている子どもが驚くほど多いのです。
ユニセフが行った世界的な調査で「孤独を感じることはあるか?」という問いに対して「感じている」と答えた子どもの比率が、日本は29.8%と飛び抜けて多い。
しかしこの心の問題には、ほとんど対応策が取られていません。
崩壊している日本の教育を立て直すためにはまず、新指導要領など、カリキュラムをいじることよりも、この深刻な状況を、ひとりでも多くの人に知ってもらうことが必要です。
そのための良い指針になるのが、日本が1994年に批准した「子どもの権利条約」。
しかしなぜか文部科学省はこの広報活動に消極的で、具体的な方針も打ち出していません。
むしろ最近は、2006年に行われた、公立学校のゼロ·トレランス(寛容度がゼロということ)と呼ばれる生徒指導の方針の厳罰主義への大転換のように、子どもを追い詰める、世界とは真逆の方向に向かっています。
この生徒指導の問題も、また学力低下の問題においても、まず、子どもをケアすることで解決に導くのが「社会の力量」ではないでしょうか。
(尾木直樹『日本の教育、ここが問題だ』による)筆者がこの文章で一番言いたいことはどんなことか。
1.教育現場に経済原理を導入すべきだ。
2.子供の心の問題に注目する必要がある。
3.大人の孤独を感じる問題に対応策をとらなければならない。
4.公立学校による厳罰主義を採用しなくてもいい。
日语能力考N2读解练习476
蓝宝书新日本语能力考试N2文法127 本系列文章将侧重点放在了语法在句型的运用上面。
通过能力考真题等鲜活的例子来讲解句型的实际运用,突出了句型的核心用法以及在使用时的限制和注意点,使学习者在考试以及实际运用中避免出现似懂非懂、模棱两可的局面出现。
文法の部分
~につき
接続名詞+ につき
説明表示(1)每。
(2)“因为...”
例文★この幼稚園(ようちえん)は子供10人につき一人の先生が配置されている。
[这个幼儿园每十个孩子配备一个老师]
★昼休みにつき、事務所は一時まで休みです。
[午休时间,事务所一点钟上班]
注意表示(1)有平均分配的意思。
(2)郑重表示原因的用法,常用于通知,告示,书信。
翻訳の宿題:
★ただいま水道工事中につき、一週間休ませていただきます。
由于正在维修下水道,暂停营业一周。
以上就是蓝宝书新日本语能力考试N2文法127的内容,本系列文章全面梳理,逼真演练,深度分析,直击考点,带您攻破日语N2大关!。
日语能力考N2读解练习175
日语能力考N2读解练习175小编为大家带来一篇日语能力考N2读解练习与讲解,希望能帮助备考N2的考生做阅读专项练习,攻下能力考阅读大关,不要错过这个系列哦。
次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1•2•3•4から一つ選びなさい。
飛び抜けて「頭がいい」一部の天才以外は、やはり「復習の習慣」を大事にしなければならない。
では「試験」が用意されていない場合、どうやって復習の習慣を身につければいいのか。
簡単なものとして、①「受け売りじじい」になる方法がある。
たとえば、面白い本を読んだ、テレビの情報番組で感動した。
そうした時に、子供でも奥さんでも同僚でもいいから、「受け売り」で話をする習慣をつける。
「知ったかぶり、受け売り」と非難されてもいいから、口に出して説明する。
そうすることで記憶に定着する。
「受け売り」でも、まず覚えていなければ人に話をすることはできないし、さらに自分なりに理解し、話を構成する力も求められる。
それは勉強にも言えることで、自分が理解したと思ったことでも、それを人に教えることで、実はわかっていなかったことも確認できるし、自分の理解の度合いも測ることができる。
これを普段の生活に応用する。
できるだけ②「受け売り」する習慣を身につければ、話している途中でよくわからなくなり、もう一度本と雑誌を読み返すことになるかもしれない。
「復習」というと面倒くさくても、「受け売り」なら誰でもできるのではないだろうか。
(和田秀樹「頭をよくするちょっとした習慣術」による)① 「「受け売りじじい」になる方法」とは、どんなことか。
1 本やテレビ番組で見たことを、自分で経験したふりをして他人に紹介すること2 見たり聞いたりして得られた情報を、口に出して他人に説明すること3 あらゆるところから得た有益な情報をノートなどに書きとめて集めること4 印象に残っている本やテレビ番組などを周囲の人に強くすすめること② 「「受け売り」する習慣」を身につけるために、必要なこととして、文章の中で言っていないことはどれか。
1992年日语能力考试2级读解文法
1992年日语能力考试2级读解文法読解.文法(200点70分)問題1 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
答えは、1、2、3、4から最も適当なものを一つ選びなさい。
これは、フランスで実際にあった話である。
パリのある下町に、たいへん欲(注1)の深い肉屋がいた。
毎日の食事や衣服を節約したり、女房にまでケチでとおした肉屋は、たいへんな財産をたくわえているというのでも有名だった。
ある日、その肉屋に、12歳ぐらいの女の子が肉を買いにやってきた。
500フランの代金を払うという時になると、その女の子は「しまった。
お金をわすれてきちゃった。
おじさん、あとでお金もってくるから、①これちょっと預かって」といって、もっていたバイオリンをその肉屋にわたしていった。
彼は、何気なく、そのバイオリンを店の隅のほうに置いておいた。
さて、それから30分くらいすると、一人の老紳士が、肉を買いにやってきた。
1キログラムの牛肉を買い、代金を支払って店をでようとした時、その老紳士が、②店の隅にたてかけてあるバイオリンを見た。
それを手に取って、じっくり見てから、大声でいった。
「このバイオリンはすばらしい。
ストラディバリウスという世界的な名器だ。
50万フランで買いたい。
ぜひゆずってくれませんか」と熱心に肉屋に頼むのだ。
だが、肉屋にしてみれば、自分のバイオリンではない。
売るわけにはいかない。
そこで、肉屋は、持ち主の女の子に話して自分が買い受けてからこの老紳士に売ろうと考え、「明日の9時にもう一度ここへ来てください。
③おゆずりしましょう」といって、その老紳士を帰した。
例の女の子は、すぐもどってきた。
肉の代金を支払い、バイオリンを受け取って帰ろう「ねえ、そのバイオリン、④おじさんに売ってくれないかね。
あまりよいバイオリンじゃないけれど、うちの子もバイオリンをこれから始めるので一つ欲しいんだよ」女の子が、しぶしぶ売ってもよいという返事をした時、肉屋は「しめた。
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2007年日语能力考试2级读解文法 読解・文法 問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1234から最も適当なものを一つ選びなさい。 学習や教育についての調査研究をしていると、「自分は何のために学ぶのか」についていろいろな考え方に出会う。教育心理学者もまた、さまざまな理論を出してきた。大きく分けると、「何らかの目的のための手段として人間は学ぶのだ」という「外発的」な考え方と、「人間は学ぶことそれ自体を楽しむ存在だ」という「内発的」な考え方である。
どちらの理論も、それなりに人間性のある面をついていて、もっともらしく思える。( ① )、どちらかで押し通そうとすると、どこか無理があって息苦しい井。そこで、学ぶということは、「なりたい(注1)自己」と「なれる自己」を広げることだと考えてみるとどうだろう。「なりたい自己」というのは、社会的役割、趣味、思想などを含めた「あのようにありたい」と思う生き方である。「なれる自己」というのは、今の自分の延長として可能な 選択肢である。
私たちは、学ぶことによって、それらの自己を広げて、その重なりあうところから何かを選んで「なっていく」。なぜ学校で学ぶのかといえば、、日常生活だけでは、「なりたい自己」も「なれる自己」も狭いところで閉じられてしまうからである。学校の学習に限らず、自分が何か新しいことに トライしてみることによって、「それを楽しめる自分」を発見できたり、自分の将来の可能性を広げたりできる。 昨年、ある中学校で(注4)総合学習の発表を見た、地域できまざまな生き方をしている人の様子を見学し、ポスタ-にまとめ、教室や廊下を使って報告しあうものだった。その中で、私がたまたま聞いたのは、子どものために絵本を作り、読み聞かせをしている(注5)ボランティアの方に(注6)取材した女子中学生だった。
彼女の丁寧な発表から、いかに多くのことを学びとり、その方に尊敬の念を抱いているかが見て取れた。しかし、私が②
驚いたのは、「君もあの人のようになってみたいと思うの」と聞いたときの答ええある。「いえ、まだ、すぐには決めませ
ん。一人の方に取材してみて、これだけいい経験ができたので、他の人からもいろいろ聞いてみたいからです」 果てしなく広がっていく( ③ )を見た思いがした。
(市川 伸一「自分の可能性広げる程に」『学びの時評』読売新聞2006年3月13日付朝刊による) (注1)自己:自分 (注2)選択肢:何かを決めるときに、選ぶことのできるいくつかの手段 (注3)トライしてみる:実際にやってみる (注4)総合学習:いくつかの科目で得た知識をまとめて、調査や発表をする授業 (注5)ボランティア:人や社会のためみ、お金をもらわずに働くこと、またはその人 (注6)取材:記事を書くために情報を得ること (注7)果てしなく:限りなく
問(1) ( ① )に入る最も適当な言葉はどれか。 1.すると 2.だから 3.しかし 4.つまり
問(2) 筆者によると、学ぶとはどういうことか。 1.なりたい自分になるのに必要な知識を、日常生活の中で得ること 2.学ぶ目的を理解し、学校せいかつや日常生活を楽しめるようにすることと 3.人生んお目標を見つけるために、今の自分ができることに集中すること 4.自分がしたいこととできることを増やして、将来の選択肢を多くすること
問(3) 「なりたい自己」「なれる自己」が広がるとはどういうことか。考えられる例として最も適当なものはどれか。 1.りっぱな仕事に就いて、みんなに尊敬される人になる 2.将来してみたいことや、できそうな職業の種類が増える 3.行動範囲が広くなり、自分を的確に表現する力も伸びる 4.ボランティアの方に取材ができる丁寧な態度が身につく
問(4) 筆者は学校をどのような場所だと考えているか。 1.新しいことにトライできる、唯一の場所 2.日常生活と変わらない、狭く閉じられた場所 3.決められたことしかできない、制限が多い場所 4.日常生活ではできない、さまざまなことが経験できる場所
問(5) 筆者は女子中学生の発表を聞いて、彼女がボランディアの人に対してどのように思っていると感じたか。 1.このボランティアの人からは、あまり多くのことは学べなかった 2.このボランティアの人は、りっぱな活動をしているすばらしい人だ 3.このボランティアの人は自分の理想の人なので、ぜひそうなりたい 4.このボランティアの人を尊敬はできるが、同じような活動はしたくない
問(6) ②驚いた」とあるが、筆者はなぜ驚いたのか。考えられる理由として最も適当なものはどれ か。
1.筆者は、この女子中学生が若いのに、取材したボランティア活動をしっかり理解していると感じ たから 2.筆者は、この女子中学生が内容のよい丁寧な取材をしたのに、自分の取材に満足していない と感じたから 3.筆者は、この女子中学生がすでにたくさんのことを学んだのに、もっと学びたいと思っていると 感じだから 4.筆者は、この女子中学生がボランティアは大変な活動だとわかったのに、自分もやりたいと考 えていると感じだから
問(7) ( ③ )に入る最も適切な表現はどれか。 1.尊敬の念 2.学びの姿 3.丁寧な発表 4.ボランティア活動
問題Ⅱ 次の(1))から(3)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1,2,3,4から一つ選びなさい。 (1) 他人に注意するのが好きな人がいる。切符売り場などで、人々が列をつくって並んでいるのに(注1)割り込む人に、「みんな、順番で待っているのよ」などと注意する。内心、何か言いたい、と思っていた他の人々は、「代わりに言ってくれてよかった」と、(注2)ほっとする。注意されたほうは、文句を言いつつも、列の後ろに並ぶ。 科学は、他人に注意するという人間の行動に、「利他行動」という(注3)視点から(注4)アプロ-チす必ずしも自分の得にならない、むしろ損になるかもしれないのに、他人の利益のために(注5)敢えてする。
る、というのが利他行動である。たとえば、自分が(注6)狩った獲物を他人にも分け与えるという行動もそうだ。 なぜ、注意することが利他行動になるのだろうか。注意された相手は、その後、(注7)ル-ルを守ってきちんとした行動を取るようになるかもしれない。そうなれば、結果、その人と接する人々は、得をすることになる。自らは何の行動も取っていないのだから、「ゼロの(注8)コスト」で、そのような利益を得たことになる。 注意をする人も、そのことで得することもあるかもしれない。一方で、行動することにはエネルギ-が必要であり、喧嘩になったり、不快な思いをしたりする(注9)リスクもある。自らがそのような不利益を(注10)被りつつ、他者には(注11)無償の利益を与えるという意味で、「注意すること」は利他行動なのである。 (茂木健一郎『脳の中の人生』による) (注1) 割り込む:順番を守らずに間に入る (注2)ほっとする:安心する、心が落ち着く (注3)視点:物事を考えるときの見方 (注4)アプロ-チする:(研究対象に)迫る (注5)敢えてする:困難な状況であってもためらわずに行動する (注6)狩った獲物:食物として捕らえた動物 (注7)ル-ル:規則 (注8)コスト:費用 (注9)リスク:危険性 (注10) 被る:受ける (注11)無償:自分のしたことに対してお礼のお金などをもらわないこと
問(1) 内心、何か言いたい」とあるが、だれにどんなことを言いたいのか。 1.注意した人にありがつとお礼を言いたい。 2.割り込んで来る人に静かにするように文句を言いたい。 3.注意した人に自分も注意するつもりだったと言いたい。 4.割り込んで来る人に列に入ってきちんと並ぶように言いたい。
問(2) ここでの「利他行動」とは、何か。 1.自分には損になる可能性があっても、他人のためにする行動 2.自分自身も豊かな気分になれるように、他人のためにする行動 3.他者の利益は結局自分の利益になると考えて、他人のためにする行動 4.自分が損をする可能性に気付かず、他人のことだけを考えてする行動
問(3) 「注意すること」の「不利益」として考えられることは何か。 1.注意する人もされる人も不愉快な思いをすること 2.注意することで周りの人が不愉快な思いをすること 3.注意する人が注意することで不愉快な思いをすること 4.注意することで注意された人が不愉快な思いをすること
(2)ある日、知人と喫茶店で話していたとき、おもしろい話を聞いた。知人は大学時代に交換留学の機会を得て9ヶ月アメリカの大学に留学したそうだが、その留学を終えて帰国するとき、心に残る思い出ができたと言う。以下、その知人の話である。 アメリカにいくときは飛行機だったが、帰りは船に乗ってみたくて、貨客船で帰ることにした。貨客船は基本的に貨物船であるが、乗客も11人まで乗せることのできる船だった。その貨客船に乗ってアメリカ西海岸の港を出て 横浜に向かった。
飛行機なら到着時とかに時計を一度だけ調節するのが普通であるが、船旅では、おもしろいことに、港を出てから横浜に着くまで毎日寝る前に1時間時計を遅れらせるように船員に言われた。言ってみれば、1日が25時間になったわけである。ところが、日付変更線を越えるときに、日付を1日先に進めることになった。( )、1日失われたのである。 ところで、その船には小学校の教師(注2)定年退職し息子さんと一緒に日本へ旅行に行くシックラを-さんという女性が乗っていた。そして、そのシックラ-さんの誕生日がたまたま日付変更線を越えるときに失われた1日だったのである。これを知った船長が、それはあまりにもかわいそうだということで、シックラ-さんのためにパ-ティ-を開くことにして、みんなでシックラ-さnを(注3)励ました。おかげでみんな特別なパ-ティ-を楽しむことができてなかなか経験できない船の旅となった。
私は、この知人の話を聞いて、このような船旅も悪くないなと思った。今は仕事で忙しく時間の余裕がないが、私もいつか船旅をしてみたくなった。
(注1)横浜:日本の有名な港町 (注2)定年退職:企業などが決めた年齢になって仕事を辞めること (注3)励ます:元気が出るように力づける
問(1) ( )に入る最も適当な言葉はどれか。 1.ただし 2.ついに 3.けれど 4.つまり
問(2) 本文の内容に合っているのはどれか。 1.シックラ-さんは、乗船していた人たちに誕生日を祝ってもらった。 2.シックラ-さんの息子さんは、悲しんでいる母のためにパ-ティ-を開いた。 3.日付変更線のところで1日多くなり、乗客たちは余計に楽しい思いができた。 4.船長は、日付変更線に着くまで毎日時計を1時間遅らせなければならなかった。